採用ピッチ資料を外注するなら？失敗しない依頼のポイントとチェックリスト

「採用資料を自社で作ろうと思ったけど、デザインや構成に自信がない」
「人手も時間も足りないから、外注でお願いしたい」

近年、そういった理由から採用ピッチ資料の外注を検討する企業が増えています。
しかし一方で、外注したのに満足いく資料ができなかったという声も少なくありません。

「期待していたものと全然違った…」
「情報がうまく伝わっていない気がする」
「結局、自社で作り直すことになった」

このような事態は、依頼の仕方や準備不足が原因であるケースがほとんどです。

本記事では、採用ピッチ資料を外注する際に失敗しないための準備ポイントと依頼時のチェックリストを、具体例を交えながら解説します。

❌「丸投げしておけば、いい感じに作ってくれるだろう」

これは非常に多い誤解です。
制作会社やフリーランスはプロではありますが、会社の中身までは知りません。
採用目的や候補者像、伝えたい魅力が整理されていなければ、どんなにデザインが良くても的外れな資料が出来上がってしまいます。

❌「見た目はいいけど、内容が薄い資料になった」

外注先によっては、デザインは洗練されていても、構成設計や情報の整理が不十分なまま形だけ整えられてしまうことも。
採用ピッチ資料は「会社の魅力をプレゼンするツール」であり、中身＝設計思想とコンテンツが命です。

❌「こちらのイメージが伝わっていなかった」

よくあるのが、制作途中で「なんか違う」「この方向性じゃない」となるケース。
これは、初回のヒアリングや情報共有が曖昧だったことが原因です。

では、成功する企業はどんな準備をしているのでしょうか？
外注を有効に活用するためには、以下の3つの準備が欠かせません。

採用ピッチ資料は、「誰に、何を、どう伝えるか」を設計するところから始まります。

～具体的に考えるべきこと～
・新卒？中途？どのポジション？
・どんな価値観を持った人に来てほしい？
・現状、候補者に伝えきれていない情報は何？

これが整理されていないと、資料全体が“何を伝えたいのか分からない”ものになってしまいます。

外注先は「会社の中の人」ではないからこそ、リアルな情報提供が必要です。
例えば以下のような素材や情報があると、資料設計の質が格段に上がります。

・社員インタビュー（過去実施したものでもOK）
・事業の社会的意義や、代表メッセージ
・評価制度・福利厚生・働き方の実態
・実際にあったエピソード（成長事例・やりがい・挑戦など）

「求人票に書いてあること」以上の“生の情報”を共有できると、説得力ある資料になります。

資料のトンマナ（雰囲気）や完成形のイメージを依頼時に共有しておくことも非常に重要です。

～共有しておきたいこと～
・「こんな資料にしたい」という他社事例や参考スライド
・社内のブランドカラーやロゴ・使用フォント
・納品形式（PDF／PPT／Canvaなど）や用途（説明会・面談用など）

以下に、採用ピッチ資料を外注する際に最低限押さえておきたい「依頼時チェックリスト」をご紹介します。

チェックリスト✅	項目	確認内容
□	目的	誰向けの資料か？何のために使うのか？
□	想定読者	年代・職種・キャリア志向など
□	伝えたいメッセージ	「一番伝えたいことは何か？」
□	提供可能な素材	写真・ロゴ・図表・過去資料など
□	情報共有方法	対面MTG or Googleドキュメント or フォーム？
□	参考資料の有無	他社の事例、自社の過去の説明資料など
□	納品形態	PDF／PowerPoint／Googleスライド／Canvaなど
□	納期希望日	いつまでに必要か、余裕はあるか？
□	社内の確認体制	誰がチェックするか？どこでOKを出すか？